CORRIDORE
WISHBONEのダイレクトマウントハンガーは、スイス製7075-T651アルミニウムをCNC加工で精密に削り出した高剛性モデル。最大50N・mのトルクにも耐える構造剛性で、リアディレイラーの位置ズレやたわみを防ぎ、変速の確実性とレスポンスを大幅に向上させます。さらに、純正ハンガーと100%同一ジオメトリで設計されているため、取り付け互換性も万全。
とくに、スマートトレーナーで頻繁に後輪を取り外すライダーにとっては、着脱時のストレスが大幅に軽減。加えて、レース現場では後輪交換のスピードが飛躍的に向上し、タイムロスのリスクを最小限に抑えます。
WISHBONEは、リア変速の根幹を支えるディレイラーハンガーにこそ、パワー伝達とシフティング精度に直結する構造剛性と取付精度が求められると考えています。Direct Mount Hangerの開発にあたっても、私たちは一切の妥協なく、素材と設計の限界に挑戦しました。
その哲学は、すべてのWISHBONE製品に共通するものです。
◼️ スイス製7075-T651アルミが支える圧倒的な寸法安定性 採用する素材は、世界でも最高品質とされるスイス製7075-T651アルミニウム。 航空宇宙産業でも使用されるこの高密度合金に、T651熱処理を施すことで、CNC加工後の歪みや反りを徹底的に排除。 リアディレイラーの取り付け精度を守り、変速性能を長期間にわたって安定化させます。
◼️ FEA構造解析による高剛性設計 全モデルは、垂直・水平の2方向における荷重シミュレーションを実施。 特に変速動作で発生する最大50N・mのトルク荷重を想定した設計により、ハンガー全体がたわまず力を受け止め、 シフター操作とリア変速のズレを最小限に抑制。ライダーの意図通りのスムーズな変速を支えます。
◼️ 軽量かつ実戦向けのダイレクトマウント構造 ダイレクトマウント方式ならではの軽量性と整備性も大きな魅力。 ホイール着脱が容易になり、メンテナンス性も向上。 構造をシンプルにしながらも剛性を犠牲にせず、レースから日常まで幅広いライドスタイルに対応します。
◼️ WISHBONE Direct Mount Hangerは、こんなライダーに最適
⚫︎精密かつ確実な変速を、常に安定して求める方 ⚫︎剛性・精度・軽量性を妥協せずに両立させたい方 ⚫︎高トルクのスプリントやヒルクライムでも変速性能を維持したい方 ⚫︎素材と設計の質にこだわる、本物志向のライダー
ハンガー + シマノリンク(B型マウント)構成 従来のシマノリアディレイラーは、ハンガーに専用リンクパーツ(シマノリンク)を介して取り付けられるB型マウント方式を採用していました。 この構造では取り付け部が2重構造となり、わずかな遊びやたわみが発生しやすく、変速精度や剛性に影響を及ぼすことがありました。
純正ハンガーと100%同一ジオメトリで設計 WISHBONEのダイレクトマウントハンガーは、純正ハンガーと完全に同一のジオメトリ(寸法・形状)で設計されています。 これにより、リアディレイラーの取り付け位置や変速角度が一切変わることなく、純正品と同様のセッティングが可能です。
WISHBONEのパーツが高い信頼性と変速精度を誇る理由は、設計や加工技術だけにとどまりません。 その根本には、「どの素材を使うか」という妥協なき哲学があります。
私たちが採用しているのは、スイス製の7075-T651アルミニウム。 7075系アルミ合金は航空機にも使用される超々ジュラルミンとして知られていますが、スイス製の7075は、世界でも最も高い純度と品質管理基準を誇る素材として評価されています。特に、T651熱処理により内部応力が除去されており、CNC切削後の歪みや反りを最小限に抑えることで、ミクロン単位の精度が求められるディレイラーハンガーやボトムブラケットにおいても、常に安定した寸法精度と剛性を発揮します。
見えない部分にこそ、本質が宿る。 変速性能やペダリングフィーリングにまで影響する「素材の違い」にこだわることが、WISHBONEのモノづくりの原点です。
高精度なディレイラーハンガーにおいて、重要なのは設計だけではありません。 CNC加工されたパーツがその精度を維持するためには、素材そのものの内部構造と安定性が求められます。
WISHBONEが採用する7075-T651アルミニウムは、単なる高強度合金ではなく、T651熱処理によって仕上げられた特別な素材です。 この処理は、溶体化処理と人工時効を経たあとに軽度の引張り加工(ストレッチ)を施し、内部応力を取り除くことで、CNC切削後の歪みや変形を極限まで抑えるものです。
わずかなズレが変速性能を左右する現代のドライブトレインにおいて、T651処理は不可欠な要素。 目には見えないこの工程こそが、WISHBONEのディレイラーハンガーの高い寸法安定性と変速の信頼性を実現しています。
精度を保ち、性能を引き出す。その根底には、素材と熱処理への妥協なきこだわりがあります。
WISHBONEでは、すべてのダイレクトマウントハンガーを対象に、2方向からの構造解析を実施しています。 以下のCADシミュレーションは、実際に使用される状況を再現し、ハンガーがどのように応力を受け止め、変形を抑えるかを可視化したものです。
リアディレイラーにかかる変速時の横方向トルク(最大50N・m)を想定して実施。 取り付け部分から先端方向へ加わる応力が色分布で可視化されており、特にディレイラー固定部周辺の剛性が重要であることがわかります。
WISHBONEのハンガーは、たわみを最小限に抑えた設計とT651処理されたスイス製7075アルミ材によって、 高負荷時でもディレイラーのアライメントを保持し、正確でスムーズな変速動作を支えます。
チェーンステーやリアエンドにかかる下方向(鉛直方向)の応力を再現したテスト。 段差乗り越え時やダンシング時に発生する、フレームやホイールから伝達される力に対しても、 素材全体で応力を分散し、接合部の変形や損傷を防ぐ構造であることが解析から明らかです。
この結果は、ハンガーの高い構造剛性と耐久性を裏付けるものです。
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